平成17年6月18日(土)放送分

   「EMコンクリートへの期待①」

 

日吉:今週はEMをコンクリートにいれ、耐久性が向上すると発表された元八戸工業大学教授で環境建設工業科の杉田修一先生にお話をお伺いしております。

先生はどういうきっかけでEMの実験をされるようになったのですか?

杉田:実は私はEMに出会う前ですね、「機能水」と呼ばれる水のことについて結構調べていまして、それがきっかけでいろいろな情報が私の所に入ってくるようになりました。その水の勉強の途中でEMのことも知りました。そして、たまたま本屋さんで比嘉先生の「地球を救う大変革」という本を目にしまして随分大きなテーマを掲げられた本だなと思いながらでも、中を見てパッとくるものがありました。私の意識もその「機能水」の件でだいぶ変わっていましたので、EMのような変わったものでもすぐに理解することができました。私は専門としてはコンクリートの方を長年やっていたわけですが、そのEMの特徴は抗酸化力ということだったので、しかも何にでも効くという特徴もあったのでコンクリートに使ってみても必ずその効果がでるはずだ、しかもコンクリートも建築資材のひとつですから必ず、劣化という問題があって、この酸化現象である劣化というのに対しても抵抗力を示してくれるはずだという思い、実験を始めたわけです。

日吉:その「機能水」の方でもコンクリートの実験をやられたのですか?

杉田:はい、そうです。

日吉:そして、EMの方でも実験をしてみたんですよね。その違いはどうでした?

杉田:それが不幸にしまして「機能水」の方は一貫した研究をしていないんですね。途中からEMに切り替えたわけですので、「機能水」はEMほど実験をしておりません。ですが、やはり普通の水と違うということは2,3の実験から出てきております。それからEMの方の実験も私の予想通りの結果として、非常に酸化しにくいことが実験で出てきております。私がEMを知った頃にはもうすでにEMを活用した建築物がたくさんあって、かなりの数を調査させていただきました。その結果をみて愕然としたんですね。我々のコンクリートの常識を完全に打ち破るほどの現象がすべての建築物の結果でみることができました。それを私たちの実験室レベルでも証明することができたので、それがやはり衝撃的でしたし、一番うれしいことでした。

日吉:その衝撃的だったということは一体どういうことが起きたのでしょうか?

杉田:衝撃的だったのがコンクリートの強度でした。コンクリートの強度というのは初期強度・中期強度・長期強度などがあり、時間の関数でコンクリートの強度というものは変わってきます。最初の時期はあまり変わらないのですが、それでも1週間ほどで1割や2割くらい強度が高くなったりしました。私がさらに注目したいのはその強度があがるというよりはコンクリートの酸化が抑制されていることでした。コンクリートがなぜ酸化するかというと、使用されている間コンクリートが空気にさらされて、空気中の炭酸ガスとセメント中の水酸化カルシウムが反応して中和していき、炭酸カルシウムに変わっていくわけです。そうなるとコンクリートはアルカリ性を失っていくことになります。コンクリート自体にとってはアルカリ性でも酸性でもそう大きな影響はないのですが、コンクリートの構造物の中には鉄筋を使っているのでその鉄筋が錆びてしまうわけです。場合によっては機能性を失ってしまうほど崩壊してしまいます。その鉄筋が錆びてしまうという観点から、コンクリートの酸化の問題は塩害と一緒で非常に重大な問題になっております。EMというのは塩にも強いですし、錆びにも強いですね。実はコンクリートの酸化減少、これを中性化と呼ぶのですが、実はその中性化による錆びの問題ばかりだけではなく、塩の塩分による問題も絡んでいまして、その塩分の悪い効果を増徴するような働きが中性化によってコンクリートの中で起きてきているんですね。従って、コンクリートの中性化というものは鉄筋コンクリート構造物を考えると、大変悪さをするものなわけですね。昔のコンクリートは100年くらい大丈夫と我々も習ってきたのですが、高度成長期に作られた構造物からおかしくなってきました。だいたい15年から20年でコンクリートがぼろぼろになるという現象があちこちで起きています。この現象は土木の構造物だけではなくて、マンションなどの建築物でも、早期劣化などと呼ばれるような社会問題になってきていますね。ですからEMを使うということがこれからあまり拒否反応なく使われる時代がそろそろ来るのではないかと思います。民間の方ではそういう傾向はあるのですが、行政側や官庁の方はなかなかガードが固いところがありますね。それでもデータなどの実績の積み重ねで理解してもらえてくるだろうと思いますし、そう期待をしております。